Go Go Everest ! (38)―最後の登り2009/12/15 10:34

本当のヒマラヤン(?)

12月15日、朝6時半に起き、洗面所の鏡を見たら、2度目のパックの甲斐もなく、顔がまだらに焼けたまま定着しているので、がっくり。ただ、ナムチェからの下りで左足を何度か捻ったが、痛みは残らなかったし、一番心配した右足の指の付け根も、痛みを感じずにトレッキングを終えることができたのは上々の出来。8時すぎに紅茶とベジタブル・ヌードル・スープで朝食。女性陣が戻ってこないので、今朝も作ってきてくれたのはテジくんだ。9時15分、パクディンを出発。クリスマス休暇を利用して来たと思われる欧米人のトレッカーに何人もすれ違う。空っぽだったナムチェのブッダ・ロッジも、これからはゲストで混み合うことだろう。最後だと思うせいか、空気が濃いせいか、登りも苦にならず、歩きにようやく余裕がでてきた(遅すぎるか)。すると、「あそこに猫がいますよ」とテジくん。見ると、一軒の家の戸口にアビシニアン風の茶色の猫が座っている。今回のトレッキングは初日から犬ばかりに遭遇し、猫派の私が「猫がいないねえ」と何度か不満をもらしたのを覚えていたらしい。しかし、犬と違って愛想のない猫は、さっさとどこかへ行ってしまった。

Go Go Everest ! (39)―ルクラ着2009/12/15 12:54

ルクラのスタバ

11時35分、ルクラのナマステ・ロッジ着。ルクラにはスターバックスもあれば、アイリッシュ・パブもあるし、玉突き場もある。道ばたで青年達がチェッカーの駒を2回り大きくしたような“球”で、キューを使わない玉突きゲームをしていた。テジくんもビリヤードをやったことがあるというし、玉突きはネパールではポピュラーな遊びらしい。12時にチャーハンで昼食。ポーターのおじさんとはここでお別れだ。テジくんが賃金を払うときに、私からもチップを手渡し、お礼を言う。予定通りなら12日間、ゴーキョに行けば13日間のはずだったトレッキングが11日間で終わってしまい、その分、収入が少なくなって、がっかりしているだろうと、少し多めにした。後でテジくんに聞いたら、“あの人、次はいつゴーキョに行くんだ?”と言ってたというから、次回も私のポーターをやってくれそうだ。昼頃は日が射して暖かかったのに、3時頃から曇って寒くなった。ロッジの裏山まで霧が迫っている。明日の朝、天気が悪いと飛行機が飛ばず、カトマンズに戻れない。天候によっては、何日も足止めを食うことになるのだが、さて…。

Go Go Everest ! (40)―ルクラの夜2009/12/15 20:18

食堂のダライ・ラマ

ロッジには親子ほど歳の離れたアジア人男性二人と、ガイドと思われるネパール人が二人。年嵩の男性の咳がひどいので、見かねて東京の病院で貰ってきた風邪薬を、「日本の薬で、強くないから、よかったらどうぞ」と言って渡し、食堂のテーブルで本を読んでいると、挨拶に来てくれた。彼らはオーストラリアから来たCさんとAくんで、ゴラクシェプで気分が悪くなり、急いで降りてきたのだという。そう聞いて、ゴラクシェプでヘリを呼んだ、というのがこの人だったとわかった。Cさんの前のパートナーが日本人で、よく北海道に遊びに行って、日本にはいい思い出が沢山あるという。それで、いろんな疑問が腑に落ちた。何をやっている人かは聞きそびれたが、お金持ちでインテリなことは確かだ。20歳そこそこに見え、パウロ・コエーリョの<アルケミスト>を読んでいるAくんとの差が気になるが、まあ、大きなお世話というものだろう。その夜は、トゥクパとモモで夕食。テジくんがロクシーをおごってくれた。