Go Go Everest ! (31)―パンボチェ出発2009/12/13 09:17

ロッジの黒犬

12月13日、6時15分起床。朝焼けが美しい。気分はすっかり回復していて、お腹も空いている。部屋のドアを開けると黒犬が寝ていた。ロッジには黒犬と黒牛がいて、昨日テラスで縄張り争いをしていた(もちろん牛の方が強い)が、どっちも野良らしい。黒犬はやけに愛想がよく、まとわりついてくる。今回のトレッキングは初日から犬に好かれまくりである。7時20分にベジタブル・ヌードル・スープ(インスタントラーメンに野菜を入れたもの)で朝食。食欲は戻ったが、甘い飲み物は飽きたので、紅茶に砂糖を入れずに飲む。今日は天気があまり良くなく、エベレスト方面はすっかり雲で覆われている。トゥクラで出会った日本人トレッカー氏はエベレストが見られただろうか。私達も日程通りならば、今日ゴラクシェプに着いて、カラ・パタールに登ることになっていた。ディンボチェでもう1日高度順応したら、高山病にはならなかったかもしれないが、エベレストが見られたかどうか。もしかしたら、イギリス人パーティのように、何も見ずに下山、ということになっていたかもしれない。テジくんに、「私達は夕焼けのエベレストが見られてラッキーだったね。あのときに思い切って登っておいてよかった」と言うと、ゴラクシェプで泊まると、翌日気分が悪くなる人が多いので、着いた日に登ってしまった方がいいのだという。な~んだ。8時少し前にパンボチェを出発、ナムチェに向かって下山を続ける。

Go Go Everest ! (32)―再びタンボチェへ2009/12/13 11:01

エベレスト方面は曇り

パンボチェからは山肌に沿った緩い下りで、イムジャ・コーラを渡るとタンボチェまで登りになる。トレッキング4日目にナムチェからショマレまで行ったのと同じ道を逆にたどるのだ。したがって、タンボチェからは第2の難所を下り、プンキ・テンガでドゥードゥ・コシを渡ってから高度差300Mの登りになる。ゴーキョに行っていれば、帰路この谷越えをする必要がないので、ずっと楽だった。元気になってみると、ゴーキョに行かなかったことが、いかにも残念に思えてくる。タンボチェから下っていると、テジくんの携帯が鳴った。ディンボチェからずっと切っていたので、心配したお父さんが掛けてきたのだそうだ。テジくんの家はルクラから歩いて2日のところにあるのだが、2日というのはネパール人の足で、外国人なら倍かかるという。子供の頃から山道で鍛えたテジくんは、1日でゴラクシェプからルクラまで下れるといい、登りならディンボチェまで、暗くなってもよければ、ゴラクシェプまで1日で行けると胸をはる。11時30分、キャンヅマ着。目玉焼きとチャパティで昼食。スプライトを飲む。

Go Go Everest ! (33)―再びナムチェに戻る2009/12/13 13:30

ロッジの窓からバザールを見下ろす

12月13日、13時30分、ナムチェのブッダ・ロッジ着。谷越えもあって、半日にしては多めの25018歩も歩いていたが、高度が下がったのでとっても楽。辛かったナムチェの急坂にも慣れてきた。往路ではゲストで賑わっていたロッジだが、今日のゲストは私一人。チベッタン・バザールを見下ろす二人部屋を貰い、6日ぶりにシャワーを浴びる。毛布にくるまって部屋の窓から見える風景をスケッチし、それでも時間があるので、バザール見物に行く。靴や衣料品、ふとんまで何でもあるが、ほとんど中国製品のようだ。「中国人?」「何か買わない?」と、しつこく声をかけられて閉口していると、ばったりテジくんに遭遇。買い物に来たらしく、手に袋を持っている。「ここにあるのは全部コピーですよ」とテジくん。以前、日本人のゲストがトレッキング用の衣類を買おうとしたが、コピー商品では日本に持って帰れないので、カトマンズでわざわざ本物を探したそうだ。タメルのトリデーヴィ・マルグにノースフェイスの直営店があるが、それ以外の店で売っているのはすべてコピー商品だ。テジくん愛用のマウンテンハードウェアのダウンジャケットも、ポーターのおじさんが着ているノースフェイスもコピーである。が、偽物であることなど誰も気にしていない。

Go Go Everest ! (34)―ビール解禁2009/12/13 18:46

ビール解禁

18時すぎにチャーハンで夕食。もういいだろうとビール解禁。缶入りのエベレスト・ビールを飲む。テジくんが「アサヒビールは苦いですね」と言うので、びっくり。去年はお酒も煙草もやらないと言っていたのに、ついに飲むようになったのかと思い、よくよく聞いてみたら、日本人のゲストにカトマンズの日本料理店に連れてってもらったときにビールの味見をし、“アサヒビールはネパールのビールに比べて苦い”ということを教えてもらったらしい。