3度目のスリーパス―Day12 Tagnag to Gokyo2017/03/18 10:40

12月18日晴れ
5時に腕時計の目覚ましが鳴って目が覚める。止めるのを忘れていた。今日はゴーキョに行くだけなので、急ぐ必要はない。6時30分に起きて荷物を作り、8時にトースト、ジャム、ブラックティーの朝食。8時40分頃に歩き始める。
タンナの朝
30分ほど歩いてゴジュンパ氷河の縁に登ると、チョー・オユー(8201m)が見えてくる。ここからモレーンを下って氷河を渡る。
ゴジュンパ氷河の縁
氷河の縁は急で滑りやすく、中は石がゴロゴロしていて歩きにくい。氷河は移動しているので、ルートは毎年変わり、目印にケルンが立っている。石と砂の下は氷なのでルートを外れると危険だ。
チョー・オユー
11時すぎ、ゴーキョ(4750m)が見えてくる(↓)。左の小山が明日登ることになっているゴーキョ・リ(5360m)だ。
ゴーキョ・ショ
11時45分、2014年にも泊まったナマステ・ロッジに着、ジンジャー・レモンで一息つく。たしか2010年もここだったはず。血中酸素濃度65~75%。12時30分にマッシュルームオムレツとブラックティーの昼食。陽の射すダイニングルームで「我が輩は猫である」を読む。18時、夕食にビーフストロガノフならぬヤクストロガノフ(↓)を食べて寝る。
ヤク・ストロガノフ

3度目のスリーパス―Day13 Gokyo Ri2017/03/18 11:09

12月19日晴れ
6時30分起床。血中酸素濃度69~76% 体調はよく、高山病の兆候はまるでないが、深呼吸してもこれ以上にはならない。7時30分にトーストと蜂蜜、ブラックティーの朝食。8時すぎに出発。2014年には湖を見に行ったので、今回はゴーキョ・リ(5483m)に登ることにした。2010年以来で、あのときは夕方登ったので、昼間は初めて。
ゴーキョ・ショとパリラプツェ
ゴーキョ・ショの淵を渡ると正面にゴーキョ・リ(↓)。カラ・パタールは300mの登り、ゴーキョ・リは600mで倍以上差があるが、ゴーキョ・リの方が断然歩きやすい。ロンリープラネットでは両方とも往復4時間の設定である。
ゴーキョ・リ
しばらく登ると、下にヘリコプターがやってきた(↓)。シャンボチェ、ゴラクシェプについで3度目で、今回はヘリによく会う。
上から見たゴーキョ
中腹から明日越える予定のレンジョ・ラが見える(↓)。あそこを越えれば、念願のスリーパス達成である。
明日行くレンジョ・ラ
休み休み登って11時にゴーキョ・リ着。山頂にはゴラクシェプとゾンラで一緒だったアメリカ人の女性がいて、写真を撮っていた。大きなカメラを持っているのでプロの写真家かもしれない。明るくて気さくな人で、歳は40代か50代の始めくらい、体が引き締まっていて、感心するほど強い。私と違って、ちゃんとトレーニングしているんだろう。
山頂から見たゴジュンパ氷河、ロンポンガ・ショ、タボチェ・ショ(↓)。ゴーキョ・ショ(元ドゥードゥ・ポカリ)、トナク・ショ、ゴジュンパ・ショを合わせてフィフス・レイクということは、2014年のトレッキングのときに書いた。
ゴーキョ・リから見た3つの池
エベレストをバックにお約束の記念写真(↓)
記念写真
五色のタルチョ(プレイヤーフラッグ)で飾られた山頂で休憩(↓)。ガーゼのマフラーを巻いて日焼け予防。昼間はたいていこの格好で歩いている。ルペシュくんはスマホをチェック。
マフラー巻いて日焼け予防
12時30分にロッジに戻り、ツナサンドとブラックティーの昼食。2010年に食べたときは、すごく美味しかったのに、今回はバターではなくマーガリンが塗ってあったのでちょっとがっかり。18時にスパゲティ・ボロネーゼとブラックティー。量が多くて食べきれなかった。「坊ちゃん」を読み終わり、「三四郎」に。

3度目のスリーパス―Day14 Renjo La to Rumde2017/03/18 12:01

12月20日晴れ
いよいよ最後の山場、レンジョ・ラ越えである。5時起床、6時30分パンケーキ、蜂蜜、ブラックティーの朝食、7時出発。ゴーキョ・ショを左に見ながら、ゆっくり登っていく。池の表面にパリラプツェが映って美しい(↓)
ゴーキョ・ショとパリラプツェ
しばらく行くと、後ろからゴーキョのロッジで一緒だったアメリカ人の若いカップルが追いかけてくるのに気づく。休憩中に追いつかれ、先に出る。また休憩中に追いつかれの繰り返し。彼らについている陽気なポーターとニルクマールさんは仲がいい。
ゴーキョを振り返る
中腹まで来てゴーキョを振り返ったところ(↑)。2014年の下りのときには道を間違えたが、登りの方が断然ルートがわかりやすい。3時間ほど歩いて、ようやく峠が見えてくる(↓)
最後の登り
11時、第3の峠、レンジョ・ラ(5360m)着。エベレストをバックに記念写真。スリーパス達成。やったぜ!
スリーパス達成
ゴーキョのロッジで買った軽食(お弁当は高いし、いつも全部食べきれないのでチョコバーとゆで卵だけ)を食べながら休憩していると、後ろのカップルのポーター氏が一足先に着いたので、3人の記念写真を撮ってもらう。彼の指示でとったポーズ(↓)。私の左手がエベレストのてっぺんを指しているのが笑える。
エベレストを前にポーズ
11時30分下りに入る。レンジョ・ラからは、しばらく階段状の石の道。ここからルンデまで、高度差約1000m、距離も長い、長い下りである。
下りの始まり(アングラドゥンバ・ショ)
2014年のときは早朝だったので、峠に出るまで陽が射さず、暗くて陰気な感じがしたが、今回は昼下がりで、日差しが強くて暑い。平らなところまで降りて、レンジョ・ラ方向を振り返ったところ(↓)2014年にも同じようなところで写真を撮ったはず。
レンジョ・ラを振り返る
14時、谷底に、ようやくルンデ(4370m)が見えてくる(↓)実はここから見えたのは夏の家畜小屋で、ロッジはさらに山裾を越えたところだった。ヒマラヤは見えてからが長い。
ルンデが見えてくる
15時、ルンデの、その名もスリーパス・ゲストハウス着。ゴーキョから休憩入れて8時間だった。陽のあるうちに靴を干し、南向きに下って顔が日に焼けたのでパック。あまり高い場所でパックすると寒いが、そろそろいいだろうと。1時間遅れでアメリカ人の若いカップル一行が着く。下りで差がついた。18時、ベジモモ、ブラックティー、ジンジャー・レモンの夕食。「こころ」を読み、寝つけないので眠剤を飲んで寝る。