テンジン・ヒラリー・ルートを歩く Day11 Dingboche2016/01/12 11:34

12月15日、晴れ
6時起床。眺めのいい部屋の窓からエベレストの写真を撮る(↓)。7時に本堂が開くと聞いていたので、ゴンパにお参りに行く。本堂に行くと、ラマが入ってきて、ご本尊にお参りし、席について、お経を上げ始める。と、また一人ラマがやってきて、という具合。全員一緒に、ということではないよう。写真は、撮っちゃダメと言われたので、なし。
眺めのいい部屋から見た朝焼けのエベレスト
7時30分にチーズ・トーストとゆで卵の朝食を食べ、8時過ぎに歩き始める。森の中の道を下っていくと、パンボチェ側へ渡る鉄の橋が落ちている。
ミリンガの橋が落ちていた
河原へ降りて、流れの狭いところに架かった仮橋を渡り、再び上り。30分近い遠回りだ。
河原に降りて仮の橋を渡る
ところどころロッジが崩れたパンボチェの集落を抜けて、イムジャ・コーラの右岸を北上。10時40分にソマレのトレッカーズ・ロッジで昼食。そこで、浮かない顔をしたガイドの青年に出会う。なんとゲストの気分が悪くなってヘリで下山したために、仕事がなくなってしまったのだそう(後に、ルクラに戻る途中で、再び大勢のゲストを連れて嬉しそうな彼に再会する)。
ソマレの集落とローツェの岩壁
ソマレから再び北上し、川を渡って、丘を越えるとディンボチェが見えてくる。
ディンボチェ(4410m)
13時30分、ディンボチェのロッジに着き、ホット・マンゴー・ジュースを飲む。丘の上で休んだときに、体を冷やしたせいか、くしゃみが何度も出るので、念のために葛根湯を飲んでおく。2012年にトレッキングを中断したとき、原因となった風邪を引いたのが、まったく同じ場所だった。
ディンボチェから見たアマ・ダブラム(6855m)
初めてディンボチェに来たのは2009年だが、6年たって、ずいぶんロッジが(カラスも)増えていた。18時にフライドポテト(茹でたジャガイモを炒めたもの)とガーリックスープ、ジンジャー・ハニー・レモンで夕食。ロッジの夫婦から、今年の夏、湖の1つが決壊したときの話を聞く。凄い音がしたので、あわてて外へ出たそうだ。実は、2011年の夏に京大の研究者がイムジャ・レイクに温暖化の影響を調べに来たことがあり、そのときにガイドについたのがラジューくんだった(この話はラグーさんから聞いていた)。イムジャ・レイクが決壊したら、「陸の津波」が起こり、大きな被害が出ると前々から言われていて、この地方の人々の不安の種になっている。幸い、今年決壊したのは小さな湖だったので、それほど被害は出なかったそうだ。そのイムジャ・レイクをぜひ見せたいとラジューくんは言い、明日チュクンからハイキングに行くことになっている。

テンジン・ヒラリー・ルートを歩く Day12 Chukhung2016/01/12 21:30

12月16日、晴れ
6時起床、7時にチーズ・トースト、ジンジャー・ハニー・レモンの朝食、7時30分に歩き始める。今日はチュクンまで2時間ちょっとの行程だけ。その後、ラジューくんの提案でイムジャ・レイク(イムジャ・ショ)へハイキングに行き、その間にニルグマールさんが明日のコンマ・ラ越えのルートを下見に行くことになっている。だが、昨日の歩き具合から、かなり疲れが溜まっているという自覚があり、無事にコンマ・ラを越えられるかどうか不安がつのっていた。
ディンボチェの朝
ディンボチェからチュクンは300mほどの上りで、2009年に歩いたときは特に難しいとは思わなかったが、今回はトレッキング12日目で、さすがに足が重く、ずっと遠く感じられる。
チュクンのロッジ
10時にチュクン着。ラジューくんが2011年に長期滞在したカングリ・リゾート・ホテルのテラスでエッグ・サンドイッチとホットレモンの昼食。ニルグマールさんに無駄足を踏ませることになるので、決めるなら早く決めた方がいいと思い、食事の前にラジューくんに「今回はコンマ・ラ越えは諦め、明日はディンボチェまで戻ってトゥクラからロブチェへ行くことにする」と伝える。峠を越えるより、下から回った方が高低差が少なく、時間的にも3時間は節約になる。ここまで休養日なしで歩いてきて、体力的にもギリギリだし、コンマ・ラ越えか、EBCか、どちらかを選ばなければならないとしたら、今回はEBCだと判断した。
昼食のエッグ・サンドイッチ
昼食の後、下見に行く必要がなくなったニルグマールさんも一緒にイムジャ・レイクへハイキングに行く。湖へ行く道は途中までアイランド・ピークへ行く道と同じだ。
まずはアイランド・ピークへ向かう
私の大嫌いなモレーンを歩くルートで、ちゃんとした道があるわけではなく、石がゴロゴロしていて、小山を幾つも越えるアップダウンがあり、歩きにくいし、本当にうんざりする。
チュクンが遠くなる
ラジューくんが2時間で行けると言っていたのを、勝手に往復2時間と解釈していたら、実際には片道2時間ほどかかった。まあ、彼らは2時間で往復するだろうけど。
アイランド・ピークとイムジャ・ショ
途中で小さな池がある河原をそれかと思って、やれやれと思ったら、そうではなくて、さらに奥地で、標高5000m地点にアンフィラプチャ・ショとイムジャ・ショの2つの湖があった。河原なので冷たい風が吹き抜けていき、とても寒い(↓)。
イムジャ・ショを堪能する
氷の峰(正面はアンフィラプツェ5663m)に囲まれた湖を見たら(↓)、ラジューくんが、どうしてもこれを見せたいと思った気持ちが理解できた。が、さすがに疲れて、奥の方まで行く気は起こらなかった。
イムジャ・ショ
明日のコンマ・ラ越えをキャンセルしといて本当によかった。