チョラパス越えて(19)-下山 ― 2011/01/17 11:33
12月21日、6時40分起床、荷物をまとめる。今日から下山だ。ナムチェへの下山ルートは、トゥクラから丘の道をディンボチェに至るのと、ペリチェの谷の道を行き、ペリチェパス経由でパンボチェへ至るのと2つある。ペリチェの谷は風が強くて寒いし、ペリチェパスを登るのが嫌なので、今年はディンボチェ経由で、ゆっくり下るつもりだったのだが、昨日テジくんに会社から電話があり、26日からランタンへ行くガイドの仕事が入ったのだ。「25日にカトマンズに戻れたらの話で、ルクラから予定通り飛行機が飛ぶとは限らないから、急がなくていいですよ」とテジくんは言うが、ディンボチェ経由だと遠回りになり、40分余計に時間がかかる。「だったら、さっさと下ろう」と私。

7時半にトゥクパ(チベットのうどん)と紅茶で朝食を済ませ、8時30分に下山開始。最後にもう一度、プモリとカラ・パタールを背にしたゴラクシェプの写真を撮る。ここには、もう二度と来ないかもしれない。

10時30分、ロブチェを通過。歩けなくなったトレッカーから声がかかるのを待ちながら、馬達がのんびり川の水を飲んでいた。

さらに30分後。トゥクラパスが近くなり、右手の山肌にゾンラへ向かう道が見えてくる。3日前に歩いたときとは嘘のような、小春日和ののどかな道だ。去年あれを見て、すっかり騙されてしまったのだ。

11時20分、トゥクラパスの上から、モレーンの下りにかかる。と、あ~ら不思議、去年あんなに急だと思ったパスが、ほとんど平らに感じるではないか。これがチョラパス効果というものだろうか。