スリーパスに挑戦―Day11(Machhermo - Kyangjuma)2015/01/17 14:25

12月16日6時起床。夜半から雪が降り始めたが、朝には小降りになり、東の空が明るくなってきた。7時にチベッタン・ブレッド&蜂蜜、ミルクティーの朝食。
マッチェルモの朝
オーストラリアの3人組は、ゴラクシェプからチョラパスを越えてゴーキョに着いたところで雪に遭い、下りてきたそうで、私たちとは逆のルートだった。ロッジの壁にキツネみたいな毛皮が飾ってあったので、「あ、キツネだ!」と言ったら、ラジューくんに「レッド・パンダですよ」と訂正される。
レッド・パンダとダライ・ラマ
この雪で山を下りたトレッカーが集中し、ロッジが混んでいることだろうし、急いで降りても仕方がない、ということで、今日はキャンジュマまでで泊まることになる。
3人組より一足早く、7時45分に出発。昨日、ラジューくんから新雪のときはアイゼンはいらない言われ(確かに岩でアイゼンの歯が滑る)、ブーツのままで下ったら、(静岡県民なので)雪道を歩くのに慣れていなくて、何度か滑ってしまう(私がよく滑るのは旧知の事実)。手間取っているうちにルザに着く頃には後から出た3人組に楽々追い抜かれてしまった。
また雪
10時頃、行く手にドーレが見えてくる。テント場に並んた赤い点々はオーストラリアのトレッキング会社が建てたゲスト用の宿舎で、この会社は現地のロッジを利用せず、何でも自前で用意するのだという(地元にお金を落としてやれよ、と私は思う)。後にルクラの手前で彼らのグループにすれ違うことになる。
ドーレ(4090m)遠景
10時15分ドーレ着。雪はすっかりあがり、ときおり日も射してくる。さらに1時間ほど下ると、ドゥドゥ・コシを挟んだ向かいの崖にポルツェの村が見えてくる。雪の日にタンナからあそこまで行こうとしたのは無謀だったなと思う。
対岸のポルツェ(3810m)
11時15分、ポルツェ・タンガ着。ロッジに入っていくと、オーストラリアの3人組が昼食の注文中だった。ひとりが私を見て、「ドーレで休むかと思った」と言うので、「私は歳で歩くのが遅いだけよ」と言ったら、「僕らはウサギ、君はカメで、最後はきっと君が勝つよ。ウサギとカメの話、知ってるだろ?」と言う。「知ってる。イソップでしょ」と言ったら、答えがない(あれ、イソップじゃなかったっけ?)。カメと言われてちょっとムッとしたが、言われてみればその通りだなと納得。
ホットレモンを飲み、昼食が出来るのを待っている3人組を置いて、ロッジを出発。ポルツェ・タンガからは、2010年のチョラ・パス越えのときに下った“逆落としのような急坂”を逆に登ることになる(しかも雪道だ)。足が遅いので(何しろカメだから)坂のどこかで3人組に追い抜かれるかと思ったが、姿を見ないまま、12時50分モンラ着、マウンテンビュー・ロッジで昼食。
サナサの分岐に到着
モンラからキャンジュマまでは、さほど高度差のない緩い下りで、小さなアップダウンを繰り返しつつ(テジくんなら“登りもなく下りもない”と言うだろう)、おなじみサナサの分岐に到着(↑)
サナサからキャンジュマへの雪道
さらに十数分歩いて、キャンジュマのロッジ着。ザックを降ろして休んでいると例の3人組がやってきた(どんだけ昼食を食べたんだ)。今日中にナムチェまで行く彼らと、お別れの挨拶。