Road to Machupicchu(12)2007/07/11 11:58

マチュピチュ・サンクチュアリ・ロッジの屋根

いよいよ遺跡の中へ。ただし、今日は通りぬけるだけで、本格的な見学は明日。遺跡のアンデネス(段々畑)から、ニロ君の指差す崖下をのぞくと、建物の屋根が見えた。ここがかの有名なマチュピチュ・サンクチュアリ・ロッジだ。どんなこずるい手(と金)を使って建設許可を得たのだろうか。1泊600ドル、デラックスルームは1000ドルもするとか。実は、ちょうど同時期にキャメロン・ディアスがクスコに観光に来ていて、ツアーの間、その話題でもちきりだった。マチュピチュにも2日前に来たとかで、きっとこのホテルのデラックスルームに泊まったのだろうと噂する。ワイナピチュを背景にしたニロ君のお薦めスポットで記念写真を撮った後、夕暮れのハイラム・ビンガム・ロードをバスでマチュピチュ村へ下る。バスは新しく、とても快適。「わあー、座席に背もたれがある!」とトレイシー。トレイルは“背もたれのない世界”だったからね。村には温泉が湧いており、以前は文字通りアグアス・カリエンテス(温泉)村と呼ばれていた。ここでホテルへ泊まる組と、キャンプ場のテントに泊まる組に別れ、ホテル組がチェックインしている間、同じテント組のダンとエミリーと連れ立って温泉に浸かりに行く。両側に土産物屋や宿屋が並ぶ村の目抜き通りを15分ほど上っていくと、突き当たりが村営の公衆浴場だった。入口で料金を払い、タオルを借り、水着に着替えて荷物をロッカーに預け、いざ温泉へ。ガイドブックに載っていた通り、とてもぬるいが、温泉らしい匂いがちょっとする。のんびりおしゃべりしながら浸かっていると1時間があっという間だった。あわててあがって、ホテル組と合流し、レストランで夕食。1週間ぶりの冷えたビールが喉に沁みた。

Road to Machupicchu(13)2007/07/11 14:01

ワイナピチュから見た遺跡

6月28日インカ・トレイル最終日。まだ暗いうちにヘッドランプをつけた一団がハイラム・ビンガム・ロードを徒歩でマチュピチュへ上っていくのを見た。バスなら30分の道のりを、2時間かけて歩く人たちがいるのだ。朝食の後、キャンプ場の入口でホテル組の乗ったバスに合流し、再びマチュピチュへ。ニロ君の説明を聞きながら、ゆっくりと遺跡を見学。「ビンガムはこう推測したが、その後の研究で、これこれのことが判った」という表現が何度も出てくる。マピュピチュを発見したビンガムに感謝はしても、複雑な感情を抱いていることがうかがえる。「ビンガムは、遺跡で発見した文物を120箱も持ち去り、米国は未だに返してくれない。それが返ってきたら、もっと研究が進むはずだ」とも。見学の後、自由行動となり、いよいよワイナピチュへ。昨日、ほとんど垂直に見える崖を見たときにちょっとビビって以来、どうしようか迷っていたが、やっぱり行けるところには行っとこうと思い直したのだ。デヴィッド&トレーシー夫妻と一緒に聖なる岩の裏にある管理事務所に行き、ノートに名前と歳と時間を書き入れ、サインする。入山は1日400人に制限されていて、私は297人目。上ってみたら、道は険しいが、ファースト・パスに比べたら、なんてことはなかった。ただし、高所恐怖症の人にはとてもお薦めできない。山から下りると、ジョンたちがアンデネスの縁に座ってのんびりくつろいでいた。前日まで「コンドルを見かけたら教えてくれ」と言っていたビルが、最後の希望をたくしてバードウォッチングに勤しんでいる。しかし、いくらなんでも、こんなに観光客の多いところにコンドルが飛んで来るはずはないんじゃないかな。さすがに「俺より先にコンドルを見ても、もう黙っていてくれ」と弱気になっていた。