再びのランタン・ゴサインクンド Day14 ドゥンチェ ― 2018/04/06 08:46
12月23日晴れ
6時に起きてパッキング。右腕のブツブツが痛くて不安だが、まずは無事に下れるかだ。捻挫した左足首をテーピングで固定。幸い、それほど腫れておらずブーツが履けた。7時にトマト・オニオン・オムレツとブラックティーで朝食。8時に出発。急な下りだし、今までノロノロ歩いていたので、さほどペースに変わりはない。慎重に下るが、左足の置き方によってはズキっとする。

森の中なので、あちこちで鳥の声がする。バードウォッチング用の双眼鏡を持ってくるべきだった。ドゥンチェから登ってきたフランス人の単独トレッカーや、ネパール人たちにすれ違う。フランス人はかなりバテていたが、この急坂を登るのはきついだろう。途中、40分おきくらいにロッジがある。ドゥンチェからシン・ゴンパへの上りは「地球の歩き方」の想定6時間なので、1時間ほど上るとロッジで休めるということか。

というわけで、ロッジごとに休みをとりながら下っていくと、11時30分、やっと下りが終わり、ガット・コーラの支流(?)に着く。かなり大きな滝があって、なんとなく湯河原温泉の万葉公園みたいだ。温泉はないけど。

いつもの調子なら昼前にドゥンチェに着くはずだが、体調も悪く、捻挫の足では仕方がない。途中のロッジで昼食にし、マカロニスープを頼んだら摩訶不思議な味で、マカロニだけ食べてスープを残してしまった。やっぱりダルバートにするべきだったかな。ロッジの子犬はめちゃ可愛かったが。

この辺りには巡礼が沐浴するためのプールや、巡礼の宿泊をあてにしたロッジがあった(ゴサインクンドまで行けない人のためのミニ・ゴサインクンドという、ゴンパのような施設があった)が、シーズンオフでプールは空、ロッジも閉まっていた。

ガット・コーラの支流(?)に架かる橋を渡って少し登ると、ようやく広い道に出る。

まだかなり下りが残っているかと思っていたら、そうではなくて、山裾を回り込んで30分ほど歩いたらドゥンチェだった。

13時ドゥンチェに着き、ホテルの部屋に荷物を置き、スマホを充電してホテルのWiFiに繋げる。無事に下山したとFacebookにアップすると、すぐカトマンドゥのラグーさんから返信があり、実は体調が悪いので医者に診てもらいたいのだと答えると、カトマンドゥに着いたら外国人用の病院に連れ行こうかというので、お願いする。どうせヒマラヤン・アクティヴィティーズに挨拶に行くつもりだったのでちょうどいい。ラジュくんは気にするだろうけど、ま、いっか。

こうなると、なるべく早くカトマンドゥに戻りたくなる。スンくんにジープを雇うと幾らか聞いてもらうと15000ルピーだという。手持ちのお金が少し足りないので、いったんは諦めたが、やっぱり右腕の痛みが気になり、足りない分をスンくんから借りて、ジープで帰ることにした。
再びのランタン・ゴサインクンド Day15 カトマンドゥ ― 2018/04/06 09:32
5時起床。入眠剤を飲んでも腕が痛くてほとんど眠れず。6時に食堂へ行くと誰もいなかったので出直し、6時15分にジャム・トーストとブラックティーで朝食。6時30分に雇った四駆(ジープではなかった)に荷物を積み込んで出発。すぐにチェックポストでチェックを受ける。シャブルベシの北のチベットとの国境が開いているので(地元の人なら通ることができる)荷物のチェックが厳しい。

ルートはバスで来たときと同じ。地震による崖崩れで道が悲惨なことになっていて、車の揺れが激しく、スピードが出ない。ネパールの病院が何時まで開いているのか気になってくる。

8時に休憩。途中でトイレに行きたくなると面倒なので、私は何も飲まずにただ待っていた。

トリスリまでは凸凹道でスピードが上がらず、トリスリからは道路の拡張工事でやっぱりひどい凸凹道。トラックも多くてスピードが出ない。途中でものすごい渋滞になり、何かと思ったらトラックが橋から落ちた事故渋滞だった。最後の山越えの手前で脇道に入る(あとで春日山さんに聞いたら、最近はこのルートを使う運転手が増えたとのこと)。近道なのだろうが、道が狭いので対向車が来ると大変なことになる。
13時にカトマンドゥ着。運転手のおじさんにチップをあげたら喜んでいた。ナヤ・バスパークのあたりでタクシーに乗り換え、ホテルへ(タメルには小型車しか入れない)。

13時20分ホーリー・ヒマラヤに着いて記念写真。これでトレッキングはすべて終了。スンくんに借りたお金を返し、二人にチップを渡してお礼を言う。いろいろあったが、無事に戻れたのは二人のおかげだ。

部屋で2週間ぶりにシャワーを浴びて着替え、ヒマラヤン・アクティヴィティーズへ。春日山さんにお土産を渡してよもやま話。

15時頃、ラグーさんのバイクでタメルの北側にあるCIWEC HOSPITAL TRAVEL MEDICINE CENTERへ。春日山さんによれば、初診で1万円くらいするので、外国人専用で地元の人は行かないそう。たしかに待合室には誰もいなかった。看護師の問診を受けてからネパール人医師(インド人かも)の診察を受けると、予想に反して感染症(infection)ではなく“シングル”だという。(シングルって何? 紙にスペルを書いてもらおうかとちょっと悩む)。「心配ない。5、6日したら治る」と言うので、「すごく痛くて眠れない」と訴えると、「そうだろう」と言って塗り薬と痛み止めを出してくれた。これで90ドルあまり。代金をクレジットカードで払って領収書をもらう(後で旅行保険で補填)。またラグーさんのバイクでオフィスに戻り、インターネットカフェに寄ってからホテルに帰って、ふと、シングルって“帯状疱疹”のことではないかとひらめき、調べてみるとやっぱりそう(Shingles)だった。よほど免疫力が落ちていたのだろう。今回のトレッキングは自分が思っていたよりもずっと体にこたえていたのだ。
19時にアーシーが泊まっているホテル・ウッツェを訪ね、1階の食堂で夕食。有名なチベット料理の老舗レストランだが、来たのは初めて。アーシーがフランス人と結婚してパリに住んでいるとか、膝を痛めるまではクライミングをしていたなどの話はこのときに聞いたもの。クリスマスイブでタメルは凄い人出だったが、捻挫が気になるので、ウッツェからまっすぐホテルに帰って寝た。