病膏肓 ― 2009/07/12 08:16

富士山から戻った日の夜、海外通販に注文していたザックが届いた。12月に予定している第2回ヒマラヤ・トレッキング用である。ただし、私が担ぐのではなく、ポーターに担いでもらうため用。去年はカトマンズで偽ノースフェイスのバッグを買って担いでもらったが、さすが偽物、すぐに持ち手が取れてしまったのだ。しかし、こんな本格的なザックまで買うことになるとは、2年前にマチュピチュでトレッキング・デビューしてから、思いがけず深みに填まってしまった。これが山の魔力か。ところで、富士山ガイドのA青年をパソコンで検索したら、2006年の東海大学K2登山隊の一員で、K2の最年少(21歳)登頂記録保持者であることが分かった。休憩のとき、彼にいつ登ったのか尋ねたら、「昔です」。「昔っていつ?」、「3年前」。ざけんなよ、おばさんにとっての“昔”とは20年以上前、それ以前は“この前”と言うのだ!と、小腹が立ったが、たしかに24歳の青年にとっての3年前は“昔”だろう。こんなに若いうちに“頂上体験”をしてしまって、これからの長い人生をどう生きるのだろうか。まだあどけなさの残るA青年の前途が、ちょっと心配になってしまったおばさんであった。